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ナノテク時代に向けたチャンネルバルブの弁特性解析の新展開

世古口言彦

世古口 言彦Sekoguchi Kotohiko

株式会社フジキン 首席取締役 技術部門担当
大阪大学名誉教授

  • 1956年 大阪大学工学部機械工学科卒業
  • 1961年 大阪大学工学部機械工学科博士課程修了
  • 1961年 川崎重工業(株)勤務
  • 1973年 九州大学工学部教授
  • 1975年~1980年3月 動力炉・核燃料開発事業団非常勤委託兼務
  • 1985年 大阪大学工学部教授
  • 1988年~1992 日本原子力研究所 研究嘱託兼務
  • 1997年 大阪大学名誉教授
  • 1997年 香川職業能力開発短期大学校校長
  • 2000年~2002年6月 四国職業能力開発大学校校長
  • 2002年 (株)フジキン顧問
  • 2002年~2005年5月 社団法人生産技術振興協会理事長
  • 2007年4月~2011年 (株)フジキン 首席取締役
  • 2011年 (株)フジキン 技術顧問

2007年11月8日発刊
「ながれをこえて」Vol.6で掲載。
配属部署、役職は発刊当時のものです。

1. はじめに

微細な流路内の流動、伝熱、物質移動等の移動現象、あるいは化学反応がナノテクノロジーに関係する工学と医学分野の研究対象としてその重要性が認識され、本格的な取り組みが始まっている。流路は口径が約3mmから200μmまでをミニチャンネル、200μmから10ないし数10μmまでをマイクロチャンネルと便宜上区分されている。またマイクロチャンネル以下では数nmまでの口径をナノチャンネルと称している。これらのチャンネルに共通している点は微小流量を扱うことであり、その調整技術が装置の運用上重要な位置を占めていることである。

流量調整の手段としてピンチバルブのような集中抵抗の加減による方法では、目的とする流量のオーダが低下するに伴って、弁の口径とストロークが格段に小さくなり、再現性のみならず製作上も困難となる。このような問題を回避するために、集中抵抗ではなく、特定の断面積を有するチャンネルが呈する分布抵抗の大きさを変化させることによって流量調整を行う方法が考えられる。以下ではこの形式の弁をチャンネルバルブと称する。チャンネルの概略のサイズとしてはミニチャンネル及びマイクロチャンネル相当の大きさが想定される。

本報はチャンネルバルブの主体を構成するチャンネルの設計方法に関するもので、弁のストロークあるいはリフトに対する流量の関係、すなわり弁特性とチャンネル断面積の軸方向変化の関係、この関係に流体の物性、チャンネルの断面形状、及び流量のオーダがどのように影響を及ぼすか、といった基本的事項を取り扱うための理論式の導出と、その解析結果に基づいて案出された設計手法について述べるものである。

理論の示すところによれば、流量調整を1本のチャンネルの長さを加減して行う場合、所望の弁特性を実現するためにチャンネルに与えるべき断面積の軸方向変化は設計条件によってきわめて多様であり、流量の微小化、あるいは粘性係数の増加に伴って、急峻なこう配をもつ変化となる性質がある。このことはチャンネル設計を煩雑にするだけではなく、更には加工をも難しくするものである。このような難点を排除した新たな設計法として、流量調整機能を果たすチャンネルを2つのチャンネル、すなわち一様な断面積を持つエントランスチャンネルとこれに連接し、下流に向けて断面積が減少するメインチャンネルとで構成されたチャンネルバルブが提案されている(特許登録済)。

以下ではこの弁特性に関する理論解析の過程を示し、エントランスチャンネルを付置することによってメインチャンネルの設計の単純化が図れることを明らかにする。従って、本文ではエントランスチャンネルを付置しない場合とこれを付置するときの2つの場合を網羅し、チャンネルバルブに対する弁特性適合化理論の全容に触れる。

更に、メインチャンネル自身がエントランスチャンネル効果をある程度まで発揮することのできる複合的機能を備えたチャンネルバルブ(特許登録済)を紹介し、その弁特性についても解析例を提示する。

説明を簡潔にするため、流体は液体を対象に記述されているが、気体に対しても圧縮性を考慮することによって、同様の考え方で弁特性に適合したチャンネル設計が可能である。

2. 一定断面積を有するチャンネルバルブの特徴

最も簡単なチャンネルバルブを図1に示す。これは流入口と流出口をもつ平板状の弁体に断面積が一定の真っ直ぐな溝を彫り、弁体表面に接して移動できる流量調整スライダとの間にチャンネルを形成させている。流量の調整は、流量調整スライダをチャンネル軸に沿って移動させ、チャンネルの長さの増減がもたらす流動抵抗の変化によって行う。

図1. 直動式チャンネルバルブの基本構成

図1. 直動式チャンネルバルブの基本構成

この形式のバルブがもつ弁特性にみられる特徴を説明するために、次のような解析条件を設定し、その解析結果を提示する。

解析条件:チャンネルの断面形状は正方形、チャンネルの幅Wは80、100、150、200μmであり、流体は20℃の水とする。ただし、種々の液体を扱うことを考慮して、動粘性係数vが水の10倍大きな場合を比較のために追加する。チャンネルの長さL0は10mmとし、入口と出口の圧力差Pは0.1MPaとするほか、0.05MPaが1例追加されている。解析結果を図2に示す。

図2. 正方形の一様な断面を有するチャンネルバルブの弁特性
-水(20℃),正方形の辺の長さW=0.08~0.2mm,チャンネルの長さ=L0=10mm-

図2. 正方形の一様な断面を有するチャンネルバルブの弁特性 水(20℃),正方形の辺の長さW=0.08~0.2 mm,チャンネルの長さL0=10mm

図においてリフトはチャンネルの全長を基準にとった無次元リフトL*(=L/L0、L:リフト)であり、流量は弁全開時の流量に対する無次元流量G*(=G/GM、G:質量流量、GM:弁全開時の最大流量)である。

全般的傾向として、開弁直後に流量がステップ状に増加し、その後はリフトとともに増大する。増加のこう配はリフトの増加に伴って大きくなる傾向があり、これはチャンネルが微細化するほど、従って流量が微小化するほど顕著になる。また、同様の傾向は圧力差の低下及び動粘性係数の増加に対してもみられる。これらの弁特性は、いわゆるリニア型の特性とは著しく異なるものであり、一定断面積を有するチャンネルバルブ固有の性質であるといえる。

ここで、チャンネルの断面積が一定であるという制約を取り除き、リニア型弁特性を実現するためには、断面積を流れ方向にどのように変化させることが必要であるかについて検討する。

この目的のために行った解析事例を図3に示す。この図の解析条件は、比較を容易にするためにチャンネルの入口寸法、圧力差、流体の動粘性係数を図2と一致させている。断面積は入口における値を基準にとって無次元化されている(A*:無次元断面積)。

図3では図2と同様に横軸にL*をとり、図示されているようなG*=L*の弁特性(すなわち、弁特性がリニア型で、レンジアビリティRA=∞の場合)を実現するためにはA*が軸方向距離(図ではL*をとっている)に対してどのように変化させる必要があるかを示している。

図3. リニア型弁特性を有するチャンネルバルブの軸方向断面積変化
(正方形断面の場合)チャンネルの長さL0=10mm

図3. リニア型弁特性を有するチャンネルバルブの軸方向断面積変化 (正方形断面の場合)チャンネルの長さL0=10mm

A*-L*曲線にみられる特徴は、A*がL*に対して単調に変化するのではなく、極大値をとる場合が存在するということである。その極大値はチャンネルが微細化するに伴って大きくなる傾向がある。

流体の動粘性係数の影響は顕著であり、その増加によってA*の極大値は著しく大きくなる。また、同じ流体でチャンネルの入口寸法が同一の場合、圧力差が小さくなると極大値を大きくとる必要がある。

要するに、流量が微小となるほどA*の極大値は高くなり、このためにチャンネルの急拡大部の加工が困難になるほか、急拡大部の流動抵抗の予測が不正確になることが起こりうる。

以下ではこのような諸問題を誘起することのないチャンネルバルブを弁特性適合化設計理論の解説を通して紹介する。

3. チャンネルバルブ内の流れに関する基本的関係

図4に示されているような流れ方向に一様な断面積を有するエントランスチャンネル(長さLE)と、これに連接し、断面積が次第に減少するメインチャンネル(長さL0)とで構成されるチャンネルバルブを考える。

以下では図4の記号に基づいてそれぞれのチャンネルに関する流れの基本的関係を求め、そのあとこれらを総合して所要の弁特性を実現するためにエントランスチャンネルが満たすべき条件式を導出する。

図4. エントランスチャンネルを付置したチャンネルバルブの構成図

図4. エントランスチャンネルを付置したチャンネルバルブの構成図

3-1. エントランスチャンネル

流入口からエントランスチャンネルの下流端までの流れに対してベルヌーイの式を適用する。この間の圧力差をPEと書くと、

\begin{align} \Delta P_E = (1 + C_E)\cdot u_{E}{}^2 \cdot \rho / 2 + (\lambda_E / D_{HE}) \cdot u_{E}{}^2 \cdot \rho \cdot L_E / 2    (3-1) \end{align}

ここに、CEは入口損失係数、uEはマイクロチャンネル内の流速、ρは密度、λEは摩擦係数、DHEは等価直径であり、添え字Eはエントランスチャンネルを意味する。なお、等価直径はエントランスチャンネルの断面積をAE、その周長をUEとすると、次式のように定義される。

\begin{align} D_{HE} = 4 \cdot A_E / U_E    (3-2) \end{align}

他方、レイノルズ数Reは動粘性係数をυとすると、

\begin{align} Re = u_E \cdot D_{HE} / \upsilon    (3-3) \end{align}

であるから、チャンネル内の流れが層流であるとすると、摩擦係数は

\begin{align} \lambda_E = 64 / Re = 64 \cdot \upsilon / (u_E \cdot D_{HE})    (3-4) \end{align}

と表される。一方、速度uEは質量流量Gとチャンネルの断面積AEによって

\begin{align} u_E = G / (\rho \cdot A_E)    (3-5) \end{align}

と書けるから、式(3-1)は

\begin{align} \Delta P_E = (1 + C_E) \cdot (G^2 / \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) / 2 + 32 \cdot \upsilon G \cdot \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E    (3-6) \end{align}

となる。

弁が全開状態にあるとき、PEは流入口と流出口との圧力差Pと等しくなり、質量流量は最大値GMをとる。この状態に対して式(3-6)は次にように表される。

\begin{align} \Delta P = (1 + C_E) \cdot (G_{M}{}^2 / \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) / 2 + 32 \cdot\upsilon \cdot G_M \cdot \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E    (3-7) \end{align}

3-2. メインチャンネル(任意の弁開度の場合)

流路断面積が流れ方向に変化するメインチャンネル内の流れに対して、下記の運動量式を適用する。

\begin{align} u \cdot \rho \cdot (du / dz) + (\lambda / D_H) \cdot (1 / 2) \cdot u^2 \cdot \rho + dP / dz = 0    (3-8) \end{align}

ここで、uはメインチャンネル内の流速、zはメインチャンネル入口から任意の断面までの距離、λは摩擦係数、DHはメインチャンネルの等価直径、Pは圧力であり、u、λ及びDHはそれぞれzの関数である。流れが層流であるとすると、式(3-4)と同様に摩擦係数λは、

\begin{align} \lambda = 64 \cdot \upsilon / (u \cdot D_H)    (3-9) \end{align}

と表すことができる。また、断面積をAとすると、

\begin{align} u = G / (\rho \cdot A)    (3-10) \end{align}

であるから、式(3-9)と(3-10)を式(3-8)に代入し、整理することによって次式を得る。

\begin{align} (G^2 / \rho) \cdot (1 / A) \cdot d (1 / A) + 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} dz + dP = 0    (3-11) \end{align}

流量調整スライダの出口端がリフトLにある場合を考える。弁特性からリフトLに対応する流量がGであるとする。この状態におけるメインチャンネルの入口(z=0:断面M1)から流出端(z=L0-L:断面M2)までの流れに対して式(3-11)を適用し、その区間について積分すると次式のようになる。

\begin{align} (G^2 / \rho) \int_{M1}^{M2} (1 / A) d (1 / A) + 32 \cdot \upsilon \cdot G \int_{M1}^{M2} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} dz + \int_{M1}^{M2} dP = 0    (3-12) \end{align}

ここで、無次元距離軸ζを次のように定義する。

\begin{align} \zeta = z / L_0    (3-13) \end{align}

リフトLをL0で無次元化してL*と記す。すなわち、

\begin{align} L^\ast = L / L_0    (3-14) \end{align}

と書くと、ζの変化範囲はζ:0~(1-L*)である。断面M2に対応するζをζ*と書くと、ζ*は無次元リフトL*と次のように関係付けられる。

\begin{align} \zeta^\ast = 1 - L^\ast    (3-15) \end{align}

また、式(3-13)から

\begin{align} dz = L_0 d \zeta    (3-16) \end{align}

と表される。

以上のように定義された距離に関する変数を用いて、式(3-12)の左辺第2項を書き換える。

\begin{align} 32 \cdot \upsilon \cdot G \int_{M1}^{M2} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} dz = 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot L_0 \int_0^{\zeta^\ast} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} d \zeta    (3-17) \end{align}

式(3-12)の左辺第1項の積分を実行し、断面M2における断面積をA(ζ*)と書く。以上の結果、式(3-12)は次のようになる。

\begin{align} (G^2 / \rho) \cdot \{1 /A^2 (\zeta^\ast) - 1 / A_{E}{}^2\} / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot L_0 \int_0^{\zeta^\ast} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} d \zeta + \int_{M1}^{M2} dP = 0    (3-18) \end{align}

断面M1からM2までの圧力降下をPMと書くと、PMは上式から次のように表される。

\begin{align} \Delta P_M = - \int_{M1}^{M2} dP = (G^2 / \rho) \cdot \{1 / A^2 (\zeta^\ast) - 1 / A_{E}{}^2\} / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot L_0 \int_0^{\zeta^\ast} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} d \zeta    (3-19) \end{align}

メインチャンネルから流出する際の圧力損失が、断面M2における動圧に相当しているものとすると、断面1から流出ロまでの圧力差はPMと置くことができる。

従って、流入口から流出口までの全圧力降下Pは、PEPMの和で表されるから、式(3-6)と(3-19)を用いて次の関係が導かれる。

\begin{eqnarray} \Delta P &=& \Delta P_E + \Delta P_M \\ &=& C_E \cdot (G^2 \cdot \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot G \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E \\ &+& (G^2 / \rho) \cdot \{1 / A^2 (\zeta^\ast)\} / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot L_0 \int_0^{\zeta^\ast} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} d \zeta    (3-20) \end{eqnarray}

実現すべき弁特性から流量Gは弁開度によって決まるパラメータζ*と一義的に関係付けられる。また、断面積AEはエントランスチャンネルに対する既出の関係式(3-7)を使って決定することができる。

従って、上式において未知のパラメータはAとDHであり、これらはζの関数として式(3-20)を満足するように決定されなければならないが、その手法については次節において記述する。

4. メインチャンネルの弁特性適合化設計

4-1. メインチャンネルの断面積を決定する基礎式

全圧力降下Pを表す式(3-7)と式(3-20)の各右辺を等置することによって次の積分方程式を得る。

\begin{eqnarray} (1 &+& C_E) \cdot (G_{M}{}^2 / \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot G_M \cdot \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E = C_E \cdot (G^2 / \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) /2 \\ &+& 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E + (G^2 / \rho) \cdot \{1 / A^2 (\zeta^\ast)\} / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot G \cdot L_0 \int_0^{\zeta^\ast} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} d \zeta    (4-1) \end{eqnarray}

上式の両辺をGで割り、

\begin{align} G^\ast = G / G_M    (4-2) \end{align}

と書くと、式(4-1)は次式のようになる。

\begin{eqnarray} (1 &+& G_E) \cdot (G_M / G^\ast) \cdot (1 / \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot (1 / G^\ast) \cdot \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E = C_E \cdot (G_M \cdot G^\ast / \rho) \cdot (1 / A_{E}{}^2) / 2 \\ &+& 32 \cdot \upsilon \cdot \{1 / (A_E \cdot D_{HE}{}^2)\} \cdot L_E + (G_M \cdot G^\ast / \rho) \cdot \{1 / A^2 (\zeta^\ast)\} / 2 + 32 \cdot \upsilon \cdot L_0 \int_0^{\zeta^\ast} \{1 / (A \cdot D_{H}{}^2)\} d \zeta    (4-3) \end{eqnarray}

この積分方程式を解くために、ζ*について微分する。

\begin{eqnarray} \{(1 &+& C_E) \cdot G_M + 64 \cdot \mu \cdot (A_E / D_{HE}{}^2) \cdot L_E\} \cdot dG^\ast / d \zeta^\ast + C_E \cdot G_M \cdot G^{\ast 2} \cdot dG^\ast / d \zeta^\ast \\ &+& G_M \cdot G^{\ast 2} \cdot d [G^\ast \cdot \{1 / A^{\ast 2} (\zeta^\ast)\}] / d \zeta^\ast + 64 \cdot \mu \cdot L_0 \cdot [G^{\ast 2} \cdot A_E / \{A^\ast (\zeta^\ast) \cdot D_{H}{}^2 (\zeta^\ast)\}] = 0    (4-4) \end{eqnarray}

ここで、μは粘性係数で、(υ・ρ)であり、A*はメインチャンネルの無次元断面積(A/AE)を表わしており、入口における面積であるエントランスチャンネルの断面積AEを基準断面積としている。

メインチャンネルの断面形状が軸方向に相似的に変わる場合、断面積Aは等価直径DHの2乗に比例して変化する。すなわち、比例係数をKとすると、

\begin{align} A = K \cdot D_{H}{}^2    (4-5) \end{align}

の関係がある。比例係数は、例えば、断面が半円形のときには、

\begin{align} K = (1 + \pi / 2)^2 / (2 \cdot \pi)    (4-6) \end{align}

となる。

式(4-5)を用いて式(4-4)を書き直す。

\begin{eqnarray} \{(1 &+& C_E) \cdot G_M + 64 \cdot \mu \cdot K \cdot L_E\} \cdot dG^\ast / d \zeta^\ast + C_E \cdot G_M \cdot G^{\ast 2} \cdot dG^\ast / d \zeta^\ast \\ &+& G_M \cdot G^{\ast 2} \cdot d [G^\ast \cdot \{1 / A^{\ast 2} (\zeta^\ast)\}] / d \zeta^\ast + 64 \cdot \mu \cdot K \cdot L_0 \cdot \{G^{\ast 2} / A^{\ast 2} (\zeta^\ast)\} = 0    (4-7) \end{eqnarray}

既述のように、ζ*はメインチャンネルの入口から出口までの距離をメインチャンネルの長さL0で割った無次元距離であり、無次元リフトL*とは次の関係がある(図4参照)。

\begin{align} \zeta^\ast = 1 - L^\ast    (4-8) \end{align}

弁特性を表わす際に、G*は無次元リフトL*の関数で与えることから、式(4-8)を用いて式(4-7)におけるζ*をL*に書き換え、整理すると、

\begin{eqnarray} 64 \cdot \mu \cdot K \cdot [L_0 &\cdot& \{G^{\ast 2} / A^{\ast 2} (L^\ast)\} - L_E \cdot dG^\ast / dL^\ast] \\ &-&C_E \cdot G_M \cdot (1 + G^{\ast 2}) \cdot dG^\ast / dL^\ast - G_M \cdot G^{\ast 2} \cdot d \{G^\ast / A^{\ast 2} (L^\ast) - 1 / G^\ast\} / dL^\ast = 0    (4-9) \end{eqnarray}

となる。ここで、エントランスチャンネルの入口損失係数が十分に小さく、これを無視できる場合には次の関数が導かれる。

\begin{align} 64 \cdot \mu \cdot K \cdot [L_0 \cdot \{G^{\ast 2} / A^{\ast 2} (L^\ast)\} - L_E \cdot dG^\ast / dL^\ast] - G_M \cdot G^{\ast 2} \cdot d \{G^\ast / A^{\ast 2} (L^\ast) - 1 / G^\ast\} / dL^\ast = 0    (4-10) \end{align}

後出の式のように、弁特性はG*をL*の関数で表わすことができるから、所要の弁特性に対する関係と上式とを連立することによって、メインチャンネルの無次元断面積A*をL*の関数として求めることができる。いいかえれば、式(4-10)は弁特性に適合したメインチャンネルの断面積を決定する基になる式である。

4-2. 弁特性とエントランスチャンネルの臨界長さLEC

式(4-10)を解くには、式中に含まれているエントランスチャンネルの長さLEを決める必要がある。しかし、どのように決めるかについての理論的な根拠は特にはない。そこで、1つの設計手法として、式(4-10)の左辺第1項が0となる条件を満たすようにLEを決定する方法を採用する。このような条件を満足する場合に、これをエントランスチャンネルの臨界長さと称し、LECと記すことにする。

すなわち、LECは次式で定義されることになる。

\begin{align} L_{EC} = L_0 \cdot (G^{\ast 2} / A^{\ast 2}) / (dG^\ast / dL^\ast)    (4-11) \end{align}

この条件の下では、式(4-10)の左辺第2項も0ということになり、次式が成り立つ必要がある。

\begin{align} d (G^\ast / A^{\ast 2} - 1 / G^\ast) / dL^\ast = 0    (4-12) \end{align}

この式の意味するところは、(G*/A*2-1/G*)のL*に関する微分値が0ということであるから、

\begin{align} (G^\ast / A^{\ast 2} - 1 / G^\ast) = 定数    (4-13) \end{align}

ということである。L*=1(弁の全開状態)において、G*=A*=1であることを考慮すると、式(4-13)の定数は0になる。従って、弁の任意の開度において

\begin{align} (G^\ast / A^{\ast 2} - 1 / G^\ast) = 0    (4-14) \end{align}

が成り立ち、

\begin{align} G^\ast = A^\ast    (4-15) \end{align}

の関係が導かれる。

この結果、式(4-11)の臨界長さLEC

\begin{align} L_{EC} = L_0 / (dG^\ast / dL^\ast)    (4-16) \end{align}

で表わされることになる。G*とL*の関係は弁特性によって決まるから、所要の弁特性に適応したエントランスチャンネルの臨界長さを式(4-16)で決定することができる。

弁特性にはリニア型とイコールパーセンテイジ型の2種類があり、それぞれのLECの算定式は以下のようになる。

4-3. リニア型弁特性とエントランスチャンネルの臨界長さLEC

リニア型弁特性のG*とL*の間には次の関係がある。

\begin{align} G^\ast = G^\ast_0 + (1 - G^\ast_0) \cdot L^\ast    (4-17) \end{align}

ここで、G*0はL*=0におけるG*の値であり、レンジアビリティRAとは次の関係がある。

\begin{align} G^\ast_0 = 1 / R_A    (4-18) \end{align}

従って、

\begin{align} G^\ast = 1 / R_A + (1 - 1 /R_A) \cdot L^\ast    (4-19) \end{align}

と表わされ、

\begin{align} (dG^\ast / dL^\ast) = 1 - 1 / R_A    (4-20) \end{align}

となる。これを式(4-16)に代人すると、LECのは次式のようになる。

\begin{align} L_{EC} = L_0 / (1 - 1 / R_A)    (4-21) \end{align}

このようなLECを付与するときは、式(4-15)及び式(4-19)の関係からA*は次式のように表される。

\begin{align} A^\ast = 1 / R_A + (1 - 1 / R_A) \cdot L^\ast    (4-22) \end{align}

レンジアビリティが無限大のときは次のような簡単な関係がある。

\begin{align} L_{EC} = L_0    (4-23) \end{align}

以上の結果を用いて決定したエントランスチャンネルを付置すれば、メインチャンネルの断面積を軸方向に直線的に変化させることによって、G*=L*の関係を有するリニア型弁特性を実現することができる。つまり、図3にみられるようなA*が極大値をとる変化とはならない。数値例として、チャンネルの断面が半円形で、最大流最が10mL/min、圧力差が0.1MPa、流体としては図3と同様に20℃の水と、参考のために動粘性係数が水のそれよりも10倍大きい(密度は同じ)場合を図5及び図6に示す。

これらの図では、式(4-18)のレンジアビリティRAが無限大の場合、すなわち、G0*=0となる場合を扱っている。従って、式(4-17)によって表わされる無次元流量は

\begin{align} G^\ast = L^\ast    (4-24) \end{align}

の関係がある。

エントランスチャンネルがない場合のA-L*曲線(太い実線)は、式(4-10)においてLE=0と置いた式の解析解を用いて描かれている。また、メインチャンネル入口の断面積は式(3-20)においてLE=0、ζ*=0とすることによって算定されている。なお、図5及び図6ではCE=0とみなし得る場合を示している。先に示した図3は断面の形状が正方形の場合であるが、同様の方法で解析解を導出して描かれたものである。

図5と図6に共通していることは、無次元リフトL*が1に近づくにつれてエントランスチャンネルの有無によって断面積の差異が急速に大きくなり、エントランスチャンネルを付置しないときにみられる断面積の顕著な増減が消失している点である。

図5. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ほすエントランスチャンネルの影響
― 弁特性:リニア型,半円形断面 ―
水(20℃),P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm

図5. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ほすエントランスチャンネルの影響 弁特性:リニア型,半円形断面 水(20℃),⊿P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm

図6. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ぼす
エントランスチャンネルの影響:動粘性係数を大きくした場合
― 弁特性:リニア型,半円形断面,動粘性係数:水(20℃)の10倍 ―
P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm

図6. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ぼす エントランスチャンネルの影響:動粘性係数を大きくした場合 弁特性:リニア型,半円形断面,動粘性係数:水(20℃)の10倍 ⊿P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm

4-4. イコールパーセンテイジ型(EQ型)弁特性とエントランスチャンネルの臨界長さLEC

EQ型では次の関係がある。

\begin{align} G^\ast = G_0^{\ast 1 - L^\ast} = (1 / R_A)^{1 - L^\ast}    (4-25) \end{align}

この式から、

\begin{align} dG^\ast / dL^\ast = - G^\ast / \cdot \ln G^\ast_0 = G^\ast \cdot \ln R_A = (1 / R_A)^{1 - L^\ast} \cdot \ln R_A    (4-26) \end{align}

となり、これを式(4-16)に代入して次式を得る。

\begin{align} L_{EC} = L_0 / \{(1 / R_A)^{1 - L^\ast} \cdot \ln R_A\}    (4-27) \end{align}

上式ではLECがL*の関数になっている。このことは弁の開度に応じてLECを変えることを意味している。これは設計上不都合であるため、弁の全開近傍に着目してLEC決定し、便宜上これをL*の全域に適用する。すなわち、式(4-26)においてL*=1と置くと、次の関係を得る。

\begin{align} L_{EC} = L_0 / \ln R_A    (4-28) \end{align}

4-3. 節のリニア型弁特性に対する解析で用いた条件と同一の下で、EQ型について解析した結果を図7及び図8に示す。ただし、レンジアビリティとしてはRA=10とし、式(4-28)からLECを算出している。

図7. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ぼす
エントランスチャンネルの有無の影響
― 半円形断面, EQ型弁特性:レンジアビリティRA=10 ―
水(20℃),P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm及び4.34mm

図7. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ぼす エントランスチャンネルの有無の影響 半円形断面, EQ型弁特性:レンジアビリティRA=10 水(20℃),⊿P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm及び4.34mm

図8. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ほす
エントランスチャンネルの有無の影響:動粘性係数を大きくした場合
― 半円形断面,EQ型弁特性:レンジアビリティRA=10 ―
動粘性係数:水(20℃)の10倍,P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm及び4.34mm

図8. チャンネルバルブの軸方向断面積変化に及ほす エントランスチャンネルの有無の影響:動粘性係数を大きくした場合 半円形断面,EQ型弁特性:レンジアビリティRA=10 動粘性係数:水(20℃)の10倍,⊿P=0.1MPa,L0=10mm,LEC=10mm及び4.34mm

Q-L*の曲線は、式(4-25)にRA=10を代入してG*対L*の関係を求め、更に解析条件がQM=10mL/minであることから、Q対L*の関係に変換している。

断面積と無次元リフトの関係についての解析方法は、基本的にはリニア型の場合と同様であるが、EQ型では式(4-10)のLEに式(4-28)から算出されたLECを代入し、これを式(4-25)と連立してA*対L*の関係を決定する。図7と図8の場合には、数値計算法によって解を得ている。

本解析例のEQ型においても、リニア型の場合にみられたようにエントランスチャンネルの効果は無次元リフトが1に近づくほど顕著であり、逆にL*のある値(図7では約0.55、図8では約0.85)以下の領域でエントランスチャンネルの有無による差はみられなくなる。このことは、式(4-28)を導入する際に設定した『弁の全開近傍に着目してLECを決定し、これをL*の全域に適用すること』の妥当性を示唆するものであり、マイクロチャンネルバルブの設計技術の構築過程における重要な新知見であるということができる。

5. チャンネルバルブが有する設計上の多彩な可能性について

チャンネルバルブの弁特性をその理論解析を通して理解を深めるために、解析モデルとして図1及び図4のような直動形式を採りあげたが、チャンネル内の摩擦抵抗を変化させることによって微小流量の調整を行うというコンセプトのバルブとしては、直動形式に限定されるものではない。ここで弁体を回転させる場合の1例として、『ロータリープラグ式チャンネルバルブ(RP-CVと略記する)」を図9に示す。

図9. ロータリープラグ式チャンネルバルブの構成図

図9. ロータリープラグ式チャンネルバルブの構成図

図中のロータリープラグは円錐状をしており、その外表面で直径D0を有する面内にメインチャンネルが彫られている。流体は流入管からフロントチャンネル(長さLF)を経てメインチャンネルに入り、チャンネルの長さL0を通過したあと、バックチャンネル(長さLB)へと導かれる。図において弁の開または閉は、ロータリープラグの回転が反時計方向もしくは時計方向のいずれであるかによって決まる。図1及び図4の直動式と図9のロータリー式の本質的な相違は、摩擦抵抗を生じるチャンネルの長さが前者が弁開度の大きさによって変化するのに対して、後者は変わらない、(L0=一定)、という点である。

他方、類似点としては、ロータリー式におけるフロントチャンネル及びバックチャンネルが直動式でのエントランスチャンネルに相当し、これと同様の効果を弁特性に及ぼす点である。注目すべき点としては、ロータリープラグ部前後の2つのチャンネルがたとえ存在しなくとも、PR-CVには弁の全開状態における長さL0のメインチャンネルによる摩擦抵抗が生じ、エントランスチャンネル効果を発揮する性質を備えているということである。プラグの回転が閉弁方向に進行するとともに、プラグに彫られたメインチャンネルは直動式のメインチャンネルと類似の流量調整機能を発揮する。

従って、ロータリープラグに刻設されたメインチャンネルは、直動式のエントランスチャンネルとメインチャンネルが果たす機能を併せ持っていると考えることができる。

PR-CVのこのような複合的機能を如実に表わしている解析例を図10に示す。

図10. フロントチャンネルとバックチャンネルを付置しないRP-CVと
エントランスチャンネルを付置しないLS-CVの弁特性比較
P=0.1MPa,QM=10mL/min,ρ(水:20℃),υ=υ(水)及びυ(水)×10倍
◎RP-CV:D0=8mm,θmax,=240°,θ0=60° ◎LS-CV:L0=10mm

図10. フロントチャンネルとバックチャンネルを付置しないRP-CVとエントランスチャンネルを付置しないLS-CVの弁特性比較 ⊿P=0.1MPa,QM=10mL/min,ρ (水:20℃),υ=υ (水)及びυ (水)×10倍 ◎RP-CV:D0=8mm,θmax,=240°,θ0=60° ◎LS-CV:L0=10mm

上図の解析においては、エントランスチャンネルを付置しない直動式マイクロチャンネルバルブ(LS-CVと略記する)とフロントチャンネルとバックチャンネルを有しない(解析上は限りなく短いと仮想した)RP-CVの弁特性を比較したものである。チャンネルの断面はいずれも半円形で、断面積は軸方向に直線的に変化させている。

これまでの議論から予測されるように、エントランスチャンネルを有しない直動式チャンネルバルブ(LS-CV)の弁特性は顕著にリニア型から乖離しているのに対して、RP-CVのそれはリニア型にきわめて近い特性を呈している。

現実の設計では流路構成上フロントチャンネルとバックチャンネルを設けるために、これらを適正に設計することによって所望の弁特性への適合化を図ることが可能である。その場合、フロントチャンネルとバックチャンネルの長さを一致させることは必ずしも必要とはしない。

なお、LS-CVのエントランスチャンネルを短縮するために、長さ方向に一様な断面積とはせず、メインチャンネル入口よりも小さな断面積となるように上流側に向けて緩やかにこう配を与えるという方法も有効である。

要するに、弁の全開時に臨界長さを有するエントランスチャンネルと同等の摩擦抵抗を付与すればよいということである。

チャンネルバルブのチャンネル構成はLS-CV、RP-CVのほか種々のものが考えられるが、いずれの構成においても設計に関与するパラメータは多い。

このため、所望の弁特性が実現できるよう各パラメータを決定する上において有用な設計手法が、ここで紹介した方法に加えて、更に検討され、開発されていくものと思われる。

6. むすび

連続的に微小流最調整を行うチャンネルバルブの弁特性解析に関する新しい手法を紹介した。流量の主たる調整部を構成するチャンネルのサイズが、数年前から呼称されるようになったミニチャンネル(約3mmから200μmまで)あるいはマイクロチャンネル(200μmから10ないし数10μm)相当であることを想定している。

チャンネルバルブを所望の弁特性に適合させるための解析理論が対象とするチャンネルの断面は、本文でも触れたように特定の形状に限定されるものではなく、例えば円環状のチャンネルまでが包含され、理論の適用対象の裾野はきわめて広い。

この理論がもたらした最大の効用は、目的とする弁特性を実現するために満たすべきチャンネル設計上の要件を明確にしたことと、設計と加工を容易とする新しいチャンネル構成の創出に寄与したことである。更に、特筆すべき点として、粘性係数の幅広い変化に対応しうる設計手法が確立できたことを付け加えることができる。本文では理論の適用対象を液休に絞って説明したが、流体の圧縮性を考慮することによって、気体に対しても液体の場合と同様の特長を有するチャンネルバルブの設計が可能である。なお、エントランスチャンネルの臨界長さについては、流体が液体あるいは気体のいずれであっても全く変わらない。

配管サイズがミニチャンネルあるいはマイクロチャンネルである場合、これに接続するチャンネルバルブ内の流れは層流域に属することが多いものと考えられる。しかしながら、乱流域に入っているときには摩擦係数を見直すことになるが、流れが完全乱流域にあると仮定し、レイノルズ数とは関係なく一定値として扱い、最終的に実測結果との対比を経て摩擦係数の有効値を決定するのが実際的である。

他方、配管口径が10μm以下のナノチャンネルに連結されるプロセスでは、流量のオーダが格段に小さくなり(数10μL/min~数100nL/min)、チャンネルバルブとしてはきわめて精細な断面積の調整を可能とする別個の方式を考える必要があり、今後の研究開発の成果が期待される。なお、ロータリープラグ式チャンネルバルブは目瀬央欣氏((株)フジキン)の考案によるものであることを付記するとともに、本稿の作成に際して貴重なご示唆を賜ったことに対して深く謝意を表する。

参考文献

[1]
ながれとともにながれをこえて、(株)フジキン、P.17- P.21、vol.5、2006.01
[2]
西野敦、他「大容量キャパシタ技術と材料Ⅲ」、CMC出版、2006.07.31