AI・IoTの取組み

医療分野など多様に
広がる新たなチャレンジ

タブレットなどで表示・
送信できる超音波診断装置

製造、物流をはじめとする各種産業分野の効率化や、便利で安心な暮らしの実現など、次々と広がっていくAI・IoTの応用シーン。医療分野においても大きな期待が寄せられ、健康データの収集や保存、共有、分析などに活かされています。

バルブ関連機器の開発・製造を主体としてきたフジキンでも、急速に進む高齢社会のニーズに応えるため、IoT時代にふさわしい医療機器や医療システムの開発に取り組み、画期的なポータブル超音波診断装置「MUSシリーズ」を開発しました。

MUSシリーズ

同シリーズはアンドロイドタブレットやウィンドウズコンピューター※1に接続することで画像診断ができ、通信回線を使って画像データを送信すれば、外部から専門の医師やベテラン医師からアドバイスを受けることも可能です。しかも、本体は7.5MHzリニアタイプ(表在用)が約110g、3.5MHzコンベックスタイプ(深部用)が130gと軽量で、接続したUSBポートから電源供給を受けるため、商用電源や専用電源の必要もありません。

院内での回診や往診による在宅医療のほか、事故現場などからの画像送信など緊急時のすばやく正確な診断にも貢献します。もちろん画像は高精細で、操作もシンプル。小型で導入しやすいため、IoT医療を手軽に実現できる診断装置として各方面から高い評価をいただいています。

※1 指定のコンピュータ機種と組み合わせてご使用ください。機種はお問い合わせください。
市販されているどのようなコンピュータでも御使用出来る訳では御座いません。

インターネット通信

美しく迅速な医療画像
ネットワークシステム

前述した超音波診断装置とともに、医療分野のIoT化を目指したのが「医療画像ネットワークシステム」です。

近年、X線を用いたコンピュータ断層撮影装置「CT」や磁気を利用して体内の様子を調べる「MRI」、さらに特殊な薬剤を用いて主に腫瘍の検査を行う「PET」、デジタルレントゲン装置「CR」など、画像診断の手法が一段と高度化・多様化してきました。

医療画像ネットワークシステム

これらの画像を一括保存し、既存のインターネット環境やクラウドシステムを使って共有化、さらに電子カルテなど他のシステムとの連携もできるのが医療画像ネットワークシステムです。ファイリングした画像は必要に応じてすばやく表示し、階調調整やズームアップ、過去の画像との比較表示などが行えるほか、テレビ電話によるリアルタイムカンファレンスや遠隔地での読影にも優れた機能を発揮します。

また現在、画像診断のニーズが広がる一方で画像を読み取る専門医の不足が深刻化していることから、世界各国でAIによる画像診断支援システムの開発が進められています。その能力は、専門医でも判断が難しい症例や見落としてしまいそうな小さな病変を発見するほどに高まってきたといわれ、医療画像ネットワークシステムとAIの連携は、超高齢社会に求められる高度で効率的な医療の実現に寄与するものと期待されています。

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1978年、IoTの概念をいち早くバルブに。

動作データの収集から自らの故障予知まで