超微細テクノロジー 手作業による削り出しという常識破りの手法を用いて、ナノレベルの超精密制御が生まれました。

特殊バルブを中心とした超精密ながれ(流体)制御システムのメーカーとしてフジキンが第一歩を踏み出すきっかけとなったのは、ガスの微妙な流量制御を行うため1953年に開発したニードルバルブでした。

まだ高価な輸入品が主流の時代、このバルブは各方面で高い評価をいただいてフジキンの主力製品となります。以来、今日に至るまで数え切れないほどの技術革新を重ね、用途も次々と広がっていきました。その集大成ともいえるのが空気圧作動式コントロールバルブ「MINUCON®」(ミニュコン®)です。

1953年特許取得ニードルバルブ ミニュコン

ニードルバルブは気体や液体の流れを調節するディスクが針(ニードル)のような細長い形状をしており、流量を精密に制御できるのが特徴です。

「MINUCON®」はこの精度を極限にまで高めるため、手作業による削り出しという大手メーカーの常識を破る手法を用いて直径1mmの弁体を作成。最小Cv値0.0000015というナノレベルの超精密制御を可能にしました。

Cv値というのは、弁の開度を一定にしたとき、規定の圧力(1psi)のもとで1分間に流れる水の量をUSガロンで表した値です。その最小値が0.0000015ということは、弁の開度を最小にしたとき、1分間に約0.006mℓの水を正確に流すことができるということになります。

直径1mmのディスクを手作業で削り、Cv値0.0000015というナノレベルの超精密制御を可能に。

では0.006mℓというのは、どの程度の量でしょうか。ごくわずかなものを例えていう「スズメの涙」は何mℓかわかりませんが、人間の涙は一粒が約0.02mℓから0.05mℓといわれています。つまり「MINUCON®」は、大粒の涙一粒を10分間かけて均一に流し続けることができる精度を持っているわけです。 また、最大Cv値5までの豊富なバリエーションによる対応範囲の広さも大きな特徴の一つといえます。

MINUCONは大粒のナ涙を10分間かけて均一に流し続ける精度

この「MINUCON®」は、微小流量における優れた制御機能を活かし、無色・無臭のガスに色や臭いを付けて漏れを感知しやすくするガス混合プロセスなどで活躍。このほか、さまざまなCv値や温度、圧力などに対応した製品をお届けし、多様な分野で活用されています。

特にいま最も多く使われているのが、燃料電池自動車の普及に伴って各地で建設が進む水素ステーションの圧縮機やディスペンサー用バルブです。超高圧下での使用に対応するため強度に優れたステンレス鍛造製ボディを採用。環境保全への意識が世界的に高まるなか、急速な市場の広がりが期待されています。

さらに、半導体用シリコンウエハの製造装置や医療用検査薬の製造装置、そして超伝導用設備など最先端の分野で優れた流体制御機能を発揮。半世紀以上にわたって技術を積重ねてきたフジキンのニードルバルブは、これからも時代の進化・発展をリードしていきます。

MINUCON
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フジキンの歩みは、いつも技術へのこだわり。フジキンの歩みは、いつも技術へのこだわり。