ニードルバルブ(ニードル弁)は、グローブバルブ(グローブ弁・玉型弁)、アングルバルブ(アングル弁)の種類のひとつです。
バルブとは、流体(気体と液体の総称)を通したり止めたり絞ったりするために、流体の通路を開閉できる「しくみ」をもつ機器の総称です。用途、形式、種類などを表す修飾語がつく場合には、「弁」という用語を使うことがあります。例えば、汎用弁、玉型弁、二方弁などといいます。おもに流体の放出・消費を制御するバルブ類は「栓」(Plug)とも呼ばれます。給水栓、ガス栓、消火栓などです。
バルブの起源をたどると、紀元前1000年ごろの古代エジプトの遺跡から発掘されたコック(回転できる円すい、または円柱状の部品を本体内に収めて、流体遮断などを行う機器)と推定される木製のものまでさかのぼることができます。古代ローマ時代には、すでに貴族の家に水道のパイプが敷設され、その出口には青銅製のコックが付いていました。金属製のバルブは2000年以上も前から実用化されていたのです。
わが国でも、酒樽などにみられる栓はかなり古くから使われていましたが、金属製のバルブが登場したのは1863(文久3)年、紡績用ボイラが輸入されたとき一緒に入ってきたのが最初といわれています。製造されはじめたのは明治に入ってからで、横浜市が1885(明治18)年に水道事業を開始、続いて東京ガスの事業化などにより、バルブ製造工場が作られるようになりました。大正の初期までは、水道・ガス・紡績用の青銅弁が需要の中心でしたが、第一次大戦後、わが国の産業が急速に発展するとともに、バルブも鋳鉄・鋳鋼性などと品種を広げ、その役割も高まってきました。そして、第二次大戦後は、復興建設資材として直ちにバルブの生産が開始され、諸産業の急激な発展のなかで、設備高度化を支えるためいろいろな種類が生み出され、その用途も拡大しました。
「バルブの日」は、一般の方々にバルブについて広く知っていただくことを目的として、2009年3月に制定されました。
日付は、一般社団法人日本バルブ工業会が発足された1954年3月21日にちなんで、毎年3月21日とされています。