シメン及びリモネンの合成方法
高温高圧水中で触媒を添加せずに行う“Green”な有機合成反応(その2)

【効果】
・バッチ式反応容器を用いて400℃、30MPa、1分でα-ピネンからリモネンが70%の収率で得られる。
・α-ピネンからリモネン経由で、より付加価値の高いp-シメンが25%の収率で得られる。
・反応後室温に戻し、液液分離するだけで生成物が得られるため、触媒の中和や有機溶媒の留去の必要がない。
【ご紹介】
その後の研究により流通式反応装置を用いると、400℃、30MPa、反応時間20秒でα-ピネンからリモネンが67%の収率で得られることが分かった。この基礎研究にはマイクロリアクタ(o.d.1.59 mm、i.d. 0.50 mm、長さ10 m)を使用したが、管内径を大きくすることで連続運転による大量生産ができる可能性が見えて来た。
◎関連HPリンク
学科ホームページ
http://www.amc.cit.nihon-u.ac.jp/staff_professor06.php
文献番号 | 特許第5331966号 |
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資料請求番号 | 17080004 |
用途 | p-シメンは殺菌作用を持つ香料で、飲料、化粧品・石鹸などに添加されるほか、テレフタル酸などの合成原料としても利用される。リモネンは柑橘類から得られる香料であり、ポリスチレンの溶剤として用いられる。 |
技術内容 | 水は374.15℃、22.12MPaに臨界点をもち、臨界点近傍で水の物性に大きな変化が生じる。例えば、 ①密度が減少し有機物と混じりやすくなる ②誘電率が有機溶媒並みに小さくなり有機物を溶かす ③高温のために反応速度が上がる ④亜臨界領域(200~300℃)ではイオン積KWが1000倍ほど上昇し て酸塩基触媒作用を発現する この特徴に着目し、通常は液相中で酸触媒を用いるか気相中で固体触媒を用いるピネン類の開環転位反応を高温高圧水中で触媒を添加することなく行い、室温に戻すだけで高純度の生成物が得られる。 |
権利者 | 学校法人 日本大学 |
権利者関連リンク | 同軸磁化プラズマ生成装置と同軸磁化プラズマ生成装置を用いた膜形成装置 リベットによる板材の接合方法、接合構造 微小バブル発生装置、微小吐出孔ノズル及びその製造方法 同軸磁化プラズマ生成装置 3-デアザプリンヌクレオシド誘導体、3-デアザプリンヌクレオチド誘導体及びポリヌクレオチド誘導体 文字入力装置、文字入力方法およびプログラム 化合物、分散剤、複合体および分散液 回生ブレーキシステム |
(敬称略)